すらいむがあらわれた

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HAPPY VICTIMS

ファッション業界ではオタクの事を「ファッションヴィクテム(Fashion Victim)」と呼ぶらしいですね。さすが、オタクの呼称もオサレw


これは都築響一の写真集。ファッションブランドごとのコレクターのお部屋で部屋中に服を広げてもらって撮影したもの。このブランドの服ってこんなのなんだ!ってわかっておもしろいー。

着倒れ方丈記 HAPPY VICTIMS

着倒れ方丈記 HAPPY VICTIMS

この写真は「流行通信」というファッション雑誌での連載をまとめたものらしい。
ページの角に登場したコレクターさんのある日のスケジュールが載っている。こういう本に出る人なのでファッション関係者(特にそのブランドのショップの店員さん!)が多いけど、サラリーマンや主婦や学生もいる。


コレクターの人たちのコメントを読んでいると、服が好きで買っているというよりは、ブランドやデザイナーのイメージや思想が好きという人が多いですね。自分もそういう感じなので共感するな〜。
ヴェルサーチのコレクターの人は予備校の英語教師。この人は学生たちの興味を惹くために着はじめたのがきっかけとか。

ヴェルサーチを集めはじめたきっかけは、「生徒たちに、こっちを向いてもらいたい」という思いから。
集中力の続かない、いまどきの若者に話を聞いてもらうには、「まずは自分に興味を持ってもらわないと」ということで、彼らに毎日同じ服を見せないようにと考えるうち、versus,versace classic,versace jeans couture(クチュールを「カルチャー」と読んだショップスタッフにキレたことあり)などの系列ラインも含め、10年あまりでゆうに100点を超えるコレクションがこの部屋に積み重なった。


都築響一さんの前書きに書いてあったがファッション業界はこういう熱心なコレクターがキライだそうです。ファッション業界っておもしろいねー。

この企画を進めてみるまでわからなかったが、ブランド側はこういう話にまず協力してくれない。それどころか露骨に文句を言われたり、ひどいときには書面で抗議を受けたりもした。こちらとしては、タダで広告ページを作るようなもので、大喜びされるとか勝手に考えていたが、彼らにしてみれば「こういうのは自分たちのイメージじゃない」というわけだ。


本の感想は以上。


本の中に「Miu Miu」というブランドの男性コレクターがでていたのですが、「Miu Miu」の男性モノはランニングウェアとしてカッコいいらしい。こんど探してみよう。