Redmine運用に悩む
職場でRedmineが普及して来て、ある人はなんでもこれでやりたい!と思っているらしくなんでもかんでもチケットにして送りつけてくるようになって、個人的にはだいぶうんざりしている。
その原因はRedmineは進捗管理ツールとしてとても素晴らしいのだけど、コミュニケーションツールとしてはひどくて、ドキュメント管理ツールとしても微妙なところにある。UIも使いやすいとは言いがたい。
要はなんでもRedmineに投げて済まそうという横着はしないでほしいということなのだけど。
自分の考えをまとめるためにRedmineのいったい何が嫌なのか、箇条書きで並べてみた。
ちなみに3〜4人程度のチームで使っていてチームメンバーの席は近く、実際に声の掛けやすい環境で使っている場合です。大人数開発やリモート開発などでは別の感想になるかもしれない。
◎UIについて
- いちいちブラウザを開きたくない
その上私の職場ではオレオレ証明書でSSLにしてある。ブラウザの設定が面倒。VMで新しい環境作るたびに証明書の設定やらないといけない。
- Redmineのサイトが重い
ボタンを押した後の反応が遅い。
これは職場のネットワークやDBのせいかもしれない
- UIが貧弱
多機能な割にはUIが貧弱。見たい画面を出すために小さなリンクボタンを何度も押さなくてはいけない。フィルタを実行するためにもなんども小さなリンクボタンを押さなくてはいけない。
例えば更新ボタン。しょっちゅう押すボタンなのに小さい上に場所がページの上と下で押しにくい。
正直メールクライアントの方がフィルタやビューがリッチで使いやすい。
- チケットを探すのが面倒
自分が担当中のチケット以外は探しづらい。クローズしてしまったものですら探しづらい。
参照したいチケットが担当プロジェクトに入っていない場合チケットを探すのがだいぶ面倒な作業になる。
せめてブックマーク機能がほしい。
◎コミュニケーションについて
- 結局メール中心で更新情報を見る
UIには上記のような不都合があるので勢いRedmineの更新情報はメール通知で見る傾向になる。
- Redmineからの更新情報のメールはリンクをクリックしないと詳細が見られない
チケットの基本的な情報と直近の更新情報だけ。でもこれだけで内容を判断すると見落としが発生しがち。なのでなるべくメール内のリンクをクリックしてブラウザを開くようにするけれどこれが結構なストレス。
- 「誰から」のメールなのかわからない
Redmineから送られてくるメールは差出人がRedmine共通のメールアドレスになってしまう。そして件名に入っているのはプロジェクト名とチケット名だけである。
「誰から」のメールなのかわからないのだ。
誰からきたメールかというのはその件の重要度を直感的に判断するのに便利。たとえば営業メンバーからなら何か新規案件がらみの連絡だろうし、デザイナーからなら新しいデザインが上がってきたのだろうし、テストメンバーからのメールならバグの連絡じゃないかと検討がつく。それにこの人から連絡が来始めたのならプロジェクトはいまこんな状態だろうなという予測もつく。
- チケットが作業にフォーカスしたタイトルになる
Redmineがそういうツールなのだから自然とそうなるのだけど、結果、直接の作業担当者でないと目にしないようになる。
- 粒度が細かすぎる
作業単位で細かくチケットを作れる一方、チケットの流れる量多すぎで、結果自分の担当チケットしかみなくなる。
- 他のチーム(営業、デザイン、テストなど)の情報を把握できない
Redmineは自分に関係のあるチケットは目に入る仕組みになっているけれど、他の人が担当しているチケットについては目に入りづらくなっている。自分の担当チケットに専念できるようにするシステムでそれは良いと思うけれど、他の人がいまどんな作業をしているのか把握するのには向いていない。
- 投稿が面倒
担当者変更とかステータス変更とか。
- 精神的に負担
担当者変更とかステータス変更とか。
つまりはRedmineのチケット登録や更新はその面倒や負担をかけても登録すべきなのか?更新すべきなのか?という暗黙の圧力がある機能なのだと感じる。
- なんでも「バグ」にして投げてくるのやめてほしい
上記の面倒や負担の結果こういうことになる。
「バグではありません」というコメントをつけて突っ返しますよ。(実際はそんなことはせず自分で「タスク」や「機能」に付け替えますが。)
- 質問がしにくい
これも上記の特徴の副作用。
こういう変更はどうですか?などやりとりしにくい。
そういうやり取りのためにもチケットの担当者変更などをやらないといけないの?
- 全体お知らせができない、キャッチしにくい
今からデプロイします!DBデータ差し替えました!などの全体お知らせがキャッチしにくい。結果デプロイ内容に最新の修正を載せ損なってテストがトラブったりする。チームメンバーと席が近ければ、「デプロイしまーす」と声で確認が結局一番確実なのかもしれない。(ネタ元: http://b.hatena.ne.jp/entry/anond.hatelabo.jp/20130818230504)
◎ドキュメント管理について
- チケットタイトルがチケット本文の内容とずれる
コメントで延々議論した結果、チケット本文に書かれた要求仕様からずれる。
後から見る人はチケットタイトルと概要しか見ない。
もっともこれは適切なチケットタイトルに都度変更するとかチケットを切り直すなどすればよい。
- 議論の結果がチケットにしか残らない
最初に書いたUIへの不満から議論の結果がチケットにしか残っていないのは後から参照する側としては苦痛きわまりない。結果、議論の参照をする事が少なくなり、連絡ミスが起こりやすくなる。
- ドキュメントもチケットにしかないと探しにくい
ドキュメントも同じくチケットにしか書いていないと参照がしにくくて苦労する。
Redmineは進捗管理ツールであって細かいコミュニケーションのためのツールではないのだからメールなりチャットなり併用して進める形がいいと思う。
それにしても自分が不便に感じている事をまず整理しようと思って書き出してみたのがこんなに長くなってあきれてしまう。