すらいむがあらわれた

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船、山にのぼる

http://www.fune-yama.com/
ダムに沈むことになった村の森の木々で巨大ないかだをつくり、ダム湖に浮かべ、湖の水位の変動を利用してダムの周りの山に乗せる、という12年がかりのプロジェクトをまとめたドキュメンタリー。


ダムに沈む地域、灰塚地域の人たちは周囲の自然と共に生きてきて、家の移住の時には庭木まで一緒に引っ越すくらい木々に愛着を持っている。
ふるさとの森が水底に沈むのはさぞ悲しかっただろう。
だからこそ東京から呼ばれた建築家、芸術家と地域の人々が一体となったこのプロジェクトが出来上がったのだろう。


舟をつくっただけではなく、地域のシンボルである大きな老木「えみき」の移設も行われた。移設の風景は私のふるさと諏訪地方の御柱祭を思い起こさせて親近感が沸いた。


残念ながら「えみき」は高齢のため移転先で根付くことができず、いずれ枯れてしまいそうな状態らしい。代わりに2代目の「えみき」が育っているそうです。