すらいむがあらわれた

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Gumroadについて思ったこと

Gumroad
https://gumroad.com/
IT Mediaニュース - 個人コンテンツ販売の新時代を開くか 「Gumroad」で同人誌を売ってみる (1/3)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1202/14/news056.html
togetter - なんでGumroadに苦言まとめエントリ書く人は『黒いことしてバレると人生ゲームオーバーヤバい』ってことを、誰も書かないの?イデオロギー的な理由とかなの?
http://togetter.com/li/257865


先日公開されたGumroadというサービスに興味があるのでいろんなサイトを見て考えてみた。

もしGumroadが流行れば、クリエイターの人には以下のような利益と不利益が出る。

利益 市場ができる
不利益 海賊版市場もできる

日本にもコンテンツを流通させるサービスとしてすでに以下のようなサイトが運営されている。


ニコニ・コモンズ
http://commons.nicovideo.jp/
貴方の絵が危ない・ニコニコ動画ニコニ・コモンズ」と「クリエイター奨励プログラム」の被害とその反響
http://togetter.com/li/242366
ニコ動の「ニコニ・コモンズ」とは何か?
http://ascii.jp/elem/000/000/148/148696/


ロフトワークのECブログ
http://www.loftwork.com/blog/support/ec/


ロフトワークのECブログやニコニ・コモンズはクリエイター寄りの発想からできていると思う。
ロフトワークもニコニコ動画も自社のサービスと密着したクリエイターコミュニティを持っている。そしてクリエイターが素材を手に入れやすくし、素材の作者にお金が回る市場を作りたいという発想から運営されてるように感じる。
ニコニ・コモンズは問題も起こっているようだけど、こういう問題が起こりやすいサービスなのは簡単に想像ができるので、クリエイターコミュニティと積極的に関わる気が無い会社はそもそもやろうとすらしないと思う。)


これらはクリエイター寄りなので、著作権管理をしっかりしてほしいというクリエイターたちの要望を重視する。なので一般ユーザーにウケるグレーなコンテンツは流しにくい仕組みになり、一般ユーザーはあまり寄ってこない。


Gumroadがクリエイター寄りにはならず、一時的にはグレーなコンテンツががんがん流通し多くの一般ユーザーが買い物するようになったとする。
そして買い物する一般ユーザーが集まればGumroadで著作権の問題がないオリジナルコンテンツを売る人も増えてくる。そうなったらグレーなコンテンツを徐々に規制する。
そうなればGumrodeは勝ちパターンだ。Youtubeニコニコ動画が成長してくる過程でとった方法である。これをなぞれれば成功。
いったん一人勝ちになってしまえば問題なく取り扱えるオリジナルコンテンツが集中し市場を独り占めできる。システム的に同じようなサイトを作ることは難しくないだろうけど後発サイトは海賊版マーケットになるだけ。


逆にGumroadがオリジナルコンテンツの流通ができるまでサービスを発展させられなければ、ただの海賊版マーケットとなり荒れ果てて終わり。さらに悪しき前例扱いされて今後同様のサービスが登場することの障害になるかもしれない。


また、今の時点ではGumroadが勝てるかどうかもわからないので、同様のサイトをつくって勝負する人たちがでてくるかもしれない。
クレイジーワークスさんがAmeroadを公開した。
http://ameroad.sakura.ne.jp/
そしてもうサイト自体をYahoo!オークションに出した。
村上福之の「ネットとケータイと俺様」 AmeroadをYahooオークションに出しました。
http://blogs.itmedia.co.jp/fukuyuki/2012/02/ameroadyahoo-b548.html

このまま、ぼくがやっていても、たぶん、ハネないと判断しました。どこか、まともなところが運用してオペレーションしないと、回らない。たぶん、ケータイと絡めて、ケータイ決済やスマホ決済(iモード/SPモード決済)を導入すればかなり、すごいサービスになりそうなんですけど、告知やマーケティングやオペレーションがぼくでは難しいと判断しました。

Ameroad公開後のクレイジーワークス @fukuyukiさんのツイートも印象深い。
スクリーンショット(2012-02-17 19.48.51)
スクリーンショット(2012-02-17 19.48.51) posted by (C)kanpan

Gumroad系のサービスは運用がキモだとおもう。
個人向けコンテンツを扱う多くの会社はおそらく1度はこういうサービスを思いついて、たぶんやらないでいたんだろう。軽く想像しただけで運用が大変だから。


今、いったんGumroadというものが世にでてしまってある程度話題になってしまった。今なら類似サービスを急いで作ってうまくオペレーションできたらGumroadに勝つところが出てくるかもしれない。
というわけで、Gumroadの今後が気になるところです。